大塩湖という貯水湖の湖岸をぬけて、甘楽町に入る。
群馬サファリパークがある丘陵の南側の谷だ。
ここに日向稚蚕共同飼育所という飼育所の跡がある。地図を見ると地域の公会堂と書いてあるが、人家になっているような雰囲気もあるので近影はやめておく。
配蚕口は北側。
高窓があるのでブロック電床育の飼育所だったのだろう。
この谷では桑畑が目に付く。いまでは、畑を見ればひとことコメントくらいはできるようになったが、この当時はまだ畑の見方もわかっていなかったので、とりあえず写真だけを撮ってすぐに移動していた。
手前の作物はモロヘイヤか?
写真の解像度が低くて見づらいが、ネギ畑との境界の1畝が、桑の葉の付き方が細かいような感じもする。垣根の代わりに残してある古い品種かもしれない。
いまは日本中のどこの桑畑も「一ノ瀬」という品種ばかりになってしまったが、かつては地方ごとに特色のある品種があったのだ。いつか地方ごとの品種を探しにいきたいものだ。
近くで見かけた養蚕農家。
2階にモノが置かれておらず、やけにすっきりしている。もしかしたらいまでも養蚕を続けている農家かもしれない。2階でカイコに繭を作らせるために片づけてあるという読みである。
近くで見かけた蚕室。
北関東の養蚕は、こうした大きな建物で行われていた。年代的には大正から戦前くらいの建物ではないか。
(2008年07月12日訪問)