これまで紹介した3つの物件と同じ、上野という字にある4つめの飼育所。
ここでちょっと道に迷ってしまった。いちど集落の外に出てしまい、ひと廻りして戻って来ると、集落の入口に「道切り」のようなものが目に付いた。災いが入ってこないように、集落の境に設置される防御装置だ。
それは、カーブミラーに結びつけてあって、縄と竹の皮の「
風雨で形が壊れてしまっているのかも知れず、これが本来の形なのかどうかはわからない。たまたま散歩で通りかかった年配の人がいたので、これについて訊ねてみたが、まったく関心がないようで、情報は得られなかった。
中郷稚蚕共同飼育所は、緩やかな坂の途中にあり、南北に向いている。
道路側が宿直室になっていた。
現在は「甘楽木工房」というオーダーメイド家具の工房になっているようだった。
木工所になっている飼育所は、これまでにも高崎市箕郷町の白川飼育所があった。稚蚕飼育所はよくよく小規模の工房に適した建物なのだろう。
建物は、木造、越屋根つきで、土室電床育タイプ。
周囲に積まれている木材は、家具を作るための材料だろう。ムク材の家具を作るときには、あとで狂ったりしないように充分に乾燥させてから加工しなければならないからだ。
(2008年09月21日訪問)