2008年の年末、群馬に帰省しつつ吉井方面の稚蚕飼育所を巡ることにした。前夜に四国を発って、群馬県の藤岡インターを降りたのは午前10時ごろだった。
途中、眠気に襲われて何度か仮眠を取ったとはいえ、ほとんど徹夜状態。太陽の光がやけにまぶしく感じ、モチベーションは最低の状態で最初のチェックポイントへと到着したのだった。
最初に目指したのは、下平の稚蚕共同飼育所というところなのだが、どうやら飼育所はなくなっているようだった。眠気覚ましに、飼育所があったと思われる敷地の横の墓地をぶらついてみた。
墓地の入口には、石碑や石仏が並んでいる。
左から、庚申塔、青面金剛碑、双体道祖神×2。
墓地の中央にはお堂があった。内部は見えないので何が祀られているかはわからない。
宝形に近い寄棟造り屋根のバランスが良い。西国で見かけるような仏堂だ。お寺ではない、ただの墓地の堂にしてはやけに印象に残る建物だった。
建物の部材の風化具合からはさほど古い建築にも見えないのだが、木鼻の波模様の様子などは江戸初期を思わせる端正な意匠だ。
(2008年12月28日訪問)