前橋駅から東方向、JR両毛線高架の南側には養鯉場が連なっていた。この養鯉場群は、馬場川水系から水を供給していたのだろう。
他にも、県立ろう学校北側地域にあった養鯉場は風呂川、日赤病院北側地域にあった養鯉場は広瀬川に沿って並んでいた。いずれも水の便のいい場所にあった。
その一角に村島養鯉場という養鯉場があり、国土地理院の地図ではまだ池が記載されているので、現地を確認に行ってみた。
かつていくつもあった池はアパートや駐車場に変わっていたが、わずかに水面が残っていた。
これがその養鯉場跡と思われるもの。
もういつ埋め立てられてもおかしくない状況である。いやむしろ埋め立てられていないのが不思議なくらいだ。
地下水を抜くためにわざと残してあるのかもしれない。
私が子供のころ、年に1度くらいはどこからか生きた鯉をもらってきて食べることがあった。もちろん、家ではさばけないので、鯉を扱いなれている割烹や魚屋でさばいてもらうのであった。
前橋にはそうした料理店が随所にあったし、鯉を食べる機会も多かった。いまとなってはむかし話である。
(2013年01月27日訪問)