この日は休日だったのだが、現地のスタッフが市内の定番の観光地をクルマで案内してくれた。
今回の仕事では前回とは日本人のメンバーが違っていたので、チャウカラッパゴダやコウカッタン洞窟寺などは私にとっては再訪となった。
コウカッタン洞窟寺を見たあと「近くに橋があるから見ようヨ」と言われて連れて行かれたのがこのラカナ橋だ。「ラカナ」とは、手のひらの皺という意味だという。
実はコウカッタンの湿田付近からは遠くに橋が見えていたので、前から気になっていたのだ。
行ってみるとそこは、欄干のないコンクリートのラーメン橋だった。
こんなステキなところに連れてきてくれるなんて、わかってるじゃないか!
以前に住んでいた四国の潜水橋を思わせる風景だ。
橋の下は湿田になっている。
このときの運転手のおにいちゃんが大学時代にこの先にあるラカナ村で、小学校の先生をしていたことがあるらしい。
橋で通り過ぎた子どもが先生に気付いて挨拶をしていった。このとき「オーソラッサイ」というカレン語の挨拶を知った。ミャンマーの挨拶というと「ミンガラーバー」という万能の挨拶があり、だいたいどこへいってもどんな時間帯でもそれで通じるのだが、カレン語でミンガラーバーに相当するのがオーソラッサイなのだ。
橋の途中には休憩所がある。
この橋はミャンマーのテレビドラマかミュージックビデオのロケで使われたことがあるのだという。
橋の幅はせまいので車は通行できないが、オートバイや自転車ならば乗ったまま走れそうだ。
四国でも車幅ぎりぎりの潜水橋を何度か自動車で渡ったことがあって、そういう無茶な造りの道はけっこう好きだ。
橋の中間にある休憩所の内部。
ベンチがないので、あまりくつろげる感じではなかった。
この日は雨が降ったりやんだりで、ちょうどこの橋を渡るあいだ晴れ間がのぞいた。水田に空が映る美しい田園の風景。
ラカナ村はパアン周辺の村でも風光明媚なところだと思う。
橋を渡り切ったところには、里門があった。
「
里門の内部はこんなふうになっている。
休憩所は左右にあり、雨宿りをしたり、待ち合せをしたり、村の子どもが小商いをしているときもある。
ラカナ村側から里門をみたところ。
雨上がりで緑が美しかった。
雨季は観光には不向きな季節だが、晴れ間が出たときの風景は乾季にまさる。
橋を渡ったあたりには診療所があったりして、比較的裕福な人が住んでいるようだ。
この家は入口にベンチを設置している。こういうベンチもミャンマーの田舎ではよく見かける。
ラカナ村の風景。
この村を散策する目的だけでここを訪れてみたいものだ。
湿田では魚を捕っている人がいた。
狭いあぜを走る子どもたち。
野良仕事ではなくてたぶん魚捕りだと思う。
ラカナ村側からコウカッタン洞窟寺をみたところ。この山のふもとに水浴場がある。
よくみると、山の上に金色のパゴダがある。機会があればこの山は登ってみたいものだ。
現在この場所の横には、自動車が通行できる抜水橋が作られ、この橋は撤去されてしまった。
(2014年06月15日訪問)