センピュードゥゾウ園

軍が自らの正当性を示すために展示しているゾウ。

(ミャンマーヤンゴン管区ヤンゴン)

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ラバムニ大仏からミンダマ通りをはさんで反対側に、ゾウ園がある。

ヤンゴンには別に市街地に動物園がある。このゾウ園にはゾウがいるだけだ。ただのゾウではなく、白象だという。

観光客たちは大仏を見たあと、このゾウ園もついでに見学するというのが定番のコースになっている。

入場は無料。

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外国人観光客の密度高し。

ここはおそらく軍の施設であり、軍事政権が自らの正当性を誇示するために作ったゾウ園なのではないかと思う。

ミャンマーでは王の治世が強固で国が繁栄するとき、白象が現れるという言い伝えがある。

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ゾウ舎は観察小屋から30mくらい離れて建てられている。

見物客がゾウを刺激しないようにという配慮だろうか。

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これが白象と言われているゾウだ。「白い」とイメージしていくとちょっとがっかりする。でもアルビノ個体と考えれば、まあこんなものかなとも思う。

たまにこの白象を見たブロガーが「ダンスが好きなゾウ」などとノンキに書いているが、ダンスなどではない。足を鎖でつながれて狭いところに飼われているために「常同行動」という異常行動が出ているのだ。

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動物の常同行動は動物園でよく見られるもので、特に施設の古いところでは顕著だ。もちろんむごい話なのだが、動物園がなければ私たちが野生のゾウやトラなど一生見ることなどできないのだから、その事実を受け止めたうえで動物を観るべきだと思う。

これも白象とされるゾウ。

耳のヘリと鼻の付け根のあたりだけが白い。

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どうも、ゾウは3頭いるらしい。

これはそのスペックシート。

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観察小屋の中には、茶店がある。

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トイレは有料。

というか、このおばちゃんが掃除して料金を取っているのだろう。トイレの設備自体はあまりよくなさそうだった。

(2014年11月21日訪問)

ゾウと巡る季節

大型本 – 2010/3/5
大西 信吾 (著)

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