先々週の土曜日、あわや豪雨にふられそうになりながら走り抜けた場所まできた。
つまり、ノゥトゥディ山脈の南端である。
その斜面にはパゴダが点々とあることはずいぶん前から気になっていたのである。これからその斜面へ向かう。
うっとりするような、いい風景だなあ。
パゴダは山全体に散らばっており、お寺はひとつではないかもしれない。
山の尾根にもパゴダが見えるが、きょうはあそこまで登るつもりはない。
おそらく登っても、ここから見える通りのものがあるだけだろう。もちろん、景色は楽しめると思うが。
一番パゴダの密度が高いと思われる場所に行ってみた。
質素な僧院があった。
あばら屋みたいだが、玄関もついているので講堂ではないかと思う。
こちらは僧房。
たぶん水も電気もない生活だ。
聖人紹介所と思われる建物。
中をのぞいたら実在の人物の写真が飾られていた。
この寺を開いたお坊さんか。
パゴダのほうへ行ってみた。
まだ建造が続いている。
おじさんがレンガを積んでいた。水糸などを張ることもなく、目見当で作っているようだ。
女の人はセメントを運ぶ係。
いま作っているのはおそらくパゴダの中心部だと思われる。このように小さなアーチを重ねて中を空洞にしてレンガを節約する構造か。
すでにでき上がっているパゴダは、青白く塗られていた。
ここの特徴はパゴダに布が巻いてあることだ。
青白パゴダの中に祀られていた仏。
マハムニタイプ。
金色に塗られているパゴダもあった。やはり布が巻かれている。
この人々は、いつまでパゴダを作り続けるのつもりなのだろう。日本ではワーキングプアなどと言われて、若者が食うや食わずの生活のなかで消耗しているのに、日本より貧しいはずのこの国の田舎で、いつ終わるともなくパゴダを造り暮している人々がいる。
本当にここは貧しい国なのか。
得度堂と思われるものがあった。
丘の中腹にはまだパゴダが並んでいるが、潅木が繁っていて近寄れそうにない。
隣の山の山頂にもパゴダがある。
あそこは別の寺だと思われる。
境内の一番高いところにはひときわ大きなパゴダがあった。
内部に祀られているのはやはり、マハムニタイプ。
パゴダとペアのタコンタイ。
てっぺんには複数の神様。
これまで、2体の動物が載っているのは見たことがあるが、こんなに数が多いのは初めてだ。
パゴダの横にあった仏殿。
内部には、武具を持った兵士みたいな神様がいた。
さきほど見たザゴゥワタン寺院にも、槍を持った白い人がいたけれど、これもその仲間のような気がする。
(2014年11月23日訪問)