パアン市南東部、ズェガビン山の東麓あたりでまだ行っていない寺をしらみつぶしにしていく。
まさに「作業」である。
だがズェガビン東麓はストイックな僧院ばかりでこれといって特筆すべき寺はなかった。その後、ラッサンユア村方面へと向かってみた。以前に行ったとき、途中あまりにも悪路だったので、もっとマシなルートはないものかと道を調査しに来たのだ。
前夜にGoogleMapsの航空写真で見ておき、ある程度は見込みのありそうな道を進んでいく。
未舗装ながらよく整地され走りやすい道だ。
この調子でノゥトゥディ山まで行ければありがたい。
途中、大きな田んぼがありその北側にお寺が見えた。
小山になっているようだ。
前夜にあれほど航空写真を見てチェックしたのに気付かなかった。標高は低く、山自体も小さいので、どんなに丹念に航空写真をチェックしてもこれを山だと認識することはできないと思う。
遠目に面白そうに見えたので、立ち寄ってみることにした。
寺へ向かう道は、ちょっと分かりにくい。人の家に入ってしまうのではないかと心配になるような、雑木林の中を進んでいく。
無事にお寺に着いた。
僧房は建設中だった。
さっそく小山に登ってみよう。
回廊があるので、階段の下で履物を脱いでいく。
階段が切れると地面がむき出しなので、裸足はつらい。
でもこの寺でそれほどハードに歩き回るつもりもないので、
イデッ、イデッ、イデッ・・・
と悪態をつきながら歩き回ればすむことだ。
階段を登ったところにあったお堂。
屋根の小壁にある四角を重ねた模様は、モン州の寺院にありがちな意匠。
この堂が何なのかは言葉の壁もあるし、追求するのも容易ではないのだが、私は修行僧が正式に僧になるための儀式「
この種の堂のまわりでよく見かける謎の石。
ある種の結界か、あるいは、スラローム競技みたいにこの間を歩いて修行をするための目印ではないか。
さらに山頂を目指そう。
山頂には鐘撞きとパゴダ、タコンタイがある。
面白いのは、鐘撞き柱はパゴダのある石垣から離れて建てられており、木の橋で渡るようになっていること。
なんでこんなふうにしたのか。
鐘の下の空間をとることで響きがよくなるとか?
パゴダは塔身が細く宇宙ロケットみたいな外観。
西側にはもうひとつのピークがあった。
小さいながら双耳峰だったのだ。
西側のピークはコンクリデッキが造られ、展望台ふうになっている。
築山ほどの小さな山だが、こういうところに登るのは楽しいものだ。
二つの峰のパゴダは少し趣が違う。
西の峰は全体的に金色部分が多く太め。基壇は四角。
西の峰から東の峰をみたところ。
北側を見おろすと、参道があった。
どうやらこの寺は北側が本来の入口のようだ。
北側の参道へ降りてみた。
ここから見ると、この山は文字通りのツインピークス。
きっと地元の人たちが「おっぱい山」って呼んでいるにちがいない。
北側の山門まで裸足のまま歩いてきた。
基本的に砂地だったのであまり痛いこともなく、むしろキモチイイ。サンダルを脱いだ場所まで、このまま裸足で道路を歩いて戻ることにしよう。
(2015年04月28日訪問)