コータッジーのナッ神

コータッジー寺院の一角にあるナッ神紹介所。

(ミャンマーヤンゴン管区ヤンゴン)

コータッジー大仏寺のつづき。

境内の北西のエリアに、ナッ紹介所があったので詳しく紹介しよう。

「ナッ」とはミャンマーにおける神道のような宗教。精霊とか自然神のような信仰から、実在した人物が神格化されたものまで多岐にわたる。神降ろしや託宣のようなシャーマニズムも存在する。その点でも日本の神道と似たような捕え方をすれば違和感がないと思う。

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日本の寺にも鎮守社のような社が祀られるように、ミャンマーの寺にも境内にナッの祠をよく見かける。

ミャンマーは上座部仏教で仏教の純度が高いイメージがあるが、おおまかにいうと仏法僧のみを信仰する人々と、ナッや道教のような民間信仰を一緒くたに信仰する人々に区別できるという。

ナッには著名な37柱の神さまがいるという記述を観光ガイドやサイトなどでよく見かける。その37柱は「外神(そとがみ)さま」と呼ばれる存在で、そのほかに「内神(うちがみ)さま」というグループもある。

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内神さまは天界にいる神さまで人数は少ない。日本神道でいえば、天照大神とか大国主命のような存在。外神さまは怨霊のようなもので、菅原道真とか平将門みたいな存在だ。外神の37柱に誰が含まれるのかは時代によって違うらしく、しかも実際にはより多くの神さまがいる。

このコータッジー大仏寺のナッ紹介所はこれまでに見たどのナッ祠よりもその数が充実してる。あきらかに37より多い。

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全部の神像を紹介していこう。

もちろん、それぞれがどんな神さまなのかはほとんどわからない。いつかわかるときがくるかもしれないので、そのときは加筆しようかと思っている。

①ボータジャー

②(読めず)

③モーカゥンチョーズァ

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④シュエナテーナッ

⑤ナゥントージーナッ

⑥ミンマハー...(読めず)

⑦(読めず)...ルナッ

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⑧(読めず)

⑨ポッパーメドー

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⑩シュエピィンジー

⑪シュエピィンレー

⑩、⑪は服装が似ているので兄弟か。外神はさまは多くは王様に殺された家臣や国民が怨霊となったもので、兄弟で殺されたというようなパターンも多い。

⑫パレーイィン

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⑬コーピュシン

このへんから、初音ミクカラーの神さまがつづく。何らかの関係がある神さまなのだろう。

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⑭クンチョ

⑮クンター

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⑯ピェレーピンアコ

⑰ピィレーピンナマ

⑯は兄、⑰は妹。

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⑱ミィンピュシン

これは37柱の外神のひとり。いつも馬に乗った姿で表現される。

⑲ウーマゥンシンナッ

⑳コアゥンナイン

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㉑ナンカライメイド

特徴があるのでわかりやすい。これも37柱のひとり。

㉒アターミンダー

㉓タビンシュエティー

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㉔(読めず)

㉕シンピューシン

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㉖タゥングゥミンカゥン

㉗シンピュナッ

㉘シンニョナッ

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㉙マゥンポートゥー

㉚ダンマゥンシン

㉛シュエザガー

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㉜(読めず)

㉝ミンチョズア

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㉞マンダレーボードー

㉟(読めず)...ノーヤター

㊱ミンシートゥ

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㊲(読めず)...バイィンナッ

㊳シントーナッ

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㊴(読めず)...タヤーナッ

㊵ニャゥンシュエナッ

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㊶ティーピュ...(読めず)

㊷シュエシッピンナッ

㊸マゥンミンピュナッ

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㊹シンミンカゥンナッ

㊺シンクァナッ

㊻シンコゥンナッ

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㊼アマゥッミピャー

㊽ティーピュサゥンメードー

㊾ミャウベッシンマナッ

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㊿アシェメードー

Ⓐアナゥメードー

Ⓑタゥンメードー

Ⓒマャウメードー

またまた初音ミクカラーの人たち。でも⑬~⑮のあたりとは服の形が違うので、民族も違うのかな。

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Ⓓアメジャン

Ⓔカンドーシン

Ⓕカンドーシンマ

写真を撮るときネームプレートがちょっとくらい隠れていても読み下せると思っていたのだが、ミャンマー人でも知らない名前の神さまが多かったようで、名前がわからない神さまが出てしまった。どうもこのナッ紹介所に並ぶのは、37柱とは別の外神さまが多いらしい。

もう一度コータッジー大仏に行くこともなかろうと思うので、撮り直しはできそうにない。まあこれも一期一会。次からはもう少し執念を持って撮影しようと思う。

なお、本記事の名前の読み下しは、東京都新宿区のミャンマー料理店「ゴールデンバガン」の絶大なる協力により可能となりました。ありがとうとございました。

(2015年05月06日訪問)