恵比須神社の東の道にある公衆便所。
ここは私が「公衆便所っていいものだなぁ」と初めて感じた記念すべき場所だ。
この便所に気付いたのは別の日の夜だったので写真を撮ることもできず、後日高松を訪れたついでに立ち寄ってみた。
周囲はすきまなく家が続く住宅街。このあたりは低層住宅が続く場所で道路も狭い。その歩道もない狭い道路の、あきらかに走行エリアと思われる場所に便所が建っているのだ。
これは、言葉でそういうものがあると説明されても、写真を見ないと理解できないだろう。
くぅ~っ、しびれる~!
ナニコレ!? 脳内麻薬でも出てしまいそうなすばらしい風景。
こういうのを自分の目でじかに見られる幸福感って一度知ってしまうとクセになる。
恵比須神社の項でも書いたが、終戦後、神社境内に闇市的な商店街が成立し、その食堂や飲み屋の客が共同で利用する便所が境内の外に自然発生的に作られ、それが既得権になり、周囲の宅地化が進んだあとも公衆便所に変わって残ったのではないかと想像している。
中は通り抜けできるようになっている。丸見えなので治安はよさそう。
便座は道路の中央寄りに並んでいる。
男性用の便器と手洗い所。
便器が設置される前は、壁に直接するタイプだったと思われる。
この公衆便所は現在は撤去されててしまったようだ。
何ごともなくなる前に見ておかないとダメだというひとつの例。
(2007年10月20日訪問)