出雲街道の町並みの途中に、不思議な重層の建物があった。吹寄垂木、杮葺きの仏殿のような建物だ。
案内板を見ると、大正9年に妹尾銀行として建てられて、その後、中国銀行津山東支店として使われたものだという。
大正時代の銀行というと、古典様式の洋風の建物が多いが、このような近代和洋の建築もあったのだ。
中は資料館になっていて見学できた。
内部は2階分の吹き抜けの大空間。大正時代の銀行によくあるパターンだが、2階の回廊がない。
総檜造り、まさに壮麗としかいいようのない贅を凝らした建築だ。
カウンターの中から、入口側をみたところ。
裏側にはレンガ造りの倉庫があった。
銀行の担保倉庫だったものではないか。
この建物は、現在は内部を見学できなくなっているようだ。
(2003年04月29日訪問)