高梁市の西部、落合地区にあった寺、金毘羅院。
広い駐車場もある祈祷寺だ。
駐車場から最初にあるのが、地蔵堂。
内部には小さな地蔵尊がたくさん祭られている。もしかすると1,000体くらいあるかもしれない。
境内は山の斜面を造成して作られている。
広々とした本堂前には、常設の護摩壇がある。
本堂を中心として、右に庫裏、左に客殿というシンメトリーな伽藍配置となっている。
本堂の右側、本堂と庫裏のあいだには金毘羅大権現堂。
本堂の左側、本堂と客殿のあいだには開山堂。
ここもシンメトリーになっている。
客殿のヨコには、金くり不動堂、札収め堂。
「金くり不動」とは、「お金がよく入る、お金まわりがよくなる、お金のやりくりがよくなる」という、もっとも効率のよい現世利益の仏さま。
これはよく手を合わせておかないと。
境内の隅にある厄除け不動堂。
さて、この不動堂の横には弘法大師像とともに、お砂踏み霊場がある。
順路にそって、四国八十八ケ所の各寺院から持ち帰った砂が埋めてあるという信仰装置だ。
この石版の下に砂が埋めてある。
この寺のお砂踏みは全部で100枚あり、四国八十八ケ所のほか、四国とは直接関係のない12ヶ寺の砂を集めてあるそうだ。
四国遍路は1番霊山寺から88番大窪寺、最後にもう再び1番へ、その後、高野山へ詣でるというのが一般的。あるいは、その後「番外札所」と呼ばれる20ヶ寺を巡り、108ヶ寺とする場合もある。100ヶ所というのは観音霊場ではあるが、弘法大師系ではめずらしい。
お砂踏みの配列はところどころ屈曲しており、単調でないのがすばらしい。
(2003年05月03日訪問)