エインドゥ町は、パアン市から国道AH1号線をタイ国境方面へ向かうと最初にある大きな町だ。
町の中心には大きなY字路がある。下写真がその場所。ここを左へ行けばタイ国境まで3時間。右へ行けばモーラミャインまで1時間半(この日は道路の舗装工事で進入できなくなっていたが)。
大きな街道の分岐なので物や人が集まるのだろう。交差点にはたくさんの商店や問屋が並ぶ。これまでにも何度も来ている町だが、今回はこのエインドゥの町自体を観光しようと思う。まずはマーケットに行ってみよう。
Y字路のところには、上から見たら三角形の形をした雑居ビルがある。きょうは独立記念日で祝日だが、お店は平日と同じように営業していた。
一階が店舗、二階は住宅になっているのかな。
エインドゥのマーケットで多く見かけるのがこのサイドカー式のタクシー。
自転車にサイドカーを付けたサイッカーに比べると多少の坂でも大丈夫だし、オートバイ単体に比べて多くの荷物を積めるので買い物の足として便利だ。
タイ国境方面の道路を見た様子。
町を見渡したところ、銀行とホテルはなさそう。
雑居ビルには街道を行き交う旅人相手の商店や、携帯電話ショップが入居している。
写真中央のお店はポン菓子屋。
左手前に見える緑色のものは噛みたばこ、コンヤだ。
運転手は眠気覚ましに噛みたばこを噛む人が多い。
キンマという葉に石灰を塗り、そのほかいくつかの香辛料をトッピングして包んであるものだ。
たいていはこのように売り場で作って、できたてを販売する。
運転しながらつまむお菓子や果物を売っているお店。
果物は未熟マンゴーやプラムなど。
それ自体に甘さはなく、砂糖入りの七味トウガラシをまぶして味わう。果物を食べるという感覚ではなく、日本の居酒屋で出てくるキュウリの梅あえみたいなおつまみ。
駅弁ふうに車窓の相手におつまみを売る人もいる。
ちなみに後ろに写っているトラックには、日本で使われていた時の会社の名前が残っている。ミャンマーでは、日本語が書いてある中古車は人気があるので、あえて文字を消さずに販売するのだ。なかには日本人が見たらあやしい文字が書かれている中古車もある。
サトウキビジュース屋を発見。
なんと手袋をして食材を扱っている。ここまで意識の高いジューススタンドは初めて見た。
この店はよさそうだ。ひと休みしていこう。
お店の中もまずまず清潔。
色味も良く濃厚でおいしいジュースだった。値段は1杯40円。
氷は衛生的でないので危ないっていうが、ミャンマーの田舎ではそもそも電気がまともに来ないのでお店が冷蔵庫で不衛生な氷を作ることができない。ほとんどの氷はミネラルウォーター屋が製造して配達しているものだ。気泡が入っていなくて透明な氷なら危険はない。どちらかといえば、水を溜めた桶で食器を洗うほうがヤバい。ほとんどのお店では氷を入れようが入れまいが、衛生度はたいして変わらない。
タクシーのたまり場。
タクシーをチャーターするときは、たまり場に行って交渉すればよい。必ず目的地を言って先に値段を確認するのが基本だ。田舎ではぼったくりや、降車時に追加料金を要求してくるような悪質なタクシーはいないので安心して利用できる。
この奥のほうは、地元の人むけの市場になっている。今回はその市場の中も丁寧に見ていこう。
市場の入口付近には生鮮食料品を扱う店が多い。
鶏肉や魚を売る店が続く。
魚屋。
魚は主に川や沼で取れる淡水魚。
ニゴイみたいな魚や、ピラニアみたいなのがいる。手前のバケツに入っているのはナマズで、生きてうごめていた。
都会では露店でも魚は氷の上に並べるが、田舎では常温での販売。カレン州で生活しようと思ったら、この衛生度には慣れなければいけない。
八百屋。
(左から)クウシンサイ、ツミナ、チンゲンサイ、オロヌキダイコン、シカクマメ、モリンガなどが売られている。中央奥に見えるネズミ色の四角い物体はコンニャクだ。
バナナ屋。
バナナとココナツは果物とは別ジャンルらしく、専門店で売っていることが多い。
根菜屋。
ジャガイモ、タマネギ、ニンニク、トウガラシ。
タマネギが小さい。大玉のタマネギもたまに売っているが小玉が主流。
さまざまな香辛料? さっぱり用途がわからないが。
レンガ色の粉が、先ほど説明した未熟マンゴーにまぶす砂糖入りの七味トウガラシだ。
化粧品屋。
中央に見える緑色のケースは、加工されたタナカ。つまり、ミャンマーの天然ファンデーション。
パジャマ屋。
ほぼ女の子の服なのだが、ミャンマーの女の子はパジャマで外出するのだ。日本だと上下スエットで出歩いている感覚か。
エインドゥ町の市場ではカレン州の田舎の暮らしに必要なものは一通り入手できそうだ。商店街には活気があり、いい田舎町だと思う。
(2017年01月04日訪問)