高槻市の中心部にある城跡公園。城跡と言っても周囲に縄張りの跡がはっきりわかるわけでもなく、ただ広い土地があるというだけで、城跡らしからぬ城跡である。
園の中心部は、ケヤキなどの落葉樹がぽつぽつと植えられている以外はなにもなく、学校の校庭のような感じになっている。
タコは公園の中心部にある。生っ白いカラーリングと稚拙なペイントのせいで脱力感が漂うタコ山である。
子供たちがたくさん取りついて遊んでいるが、お父さんと思われる人々が妙にタコの周りに多い。なぜこの公園はこうもお父さんだらけなのだ。
ところでこのタコ山、最初に見たときに締まりがない印象を持ったのは変な色塗りのせいかと思ったが、造形にも原因がありそうだ。
唇はだらしなく広がっている感じだし、右肩も脱臼でもしたかのようなうねり方、左わきの下の穴の周囲の肉付きも貧弱だ。
目も悪いクスリでもキメながら塗ったかと思わせる配色。
口のスロープ下部にはかつて突起があったことをうかがわせる痕跡があった。
タタキの面積が狭いのは突起のあるタコの特徴である。
背中のほうへ廻ってみると、わきの下スロープへ降りる部分の穴(エラ穴)の部分に特徴が見られた。
頭部は耳の穴の部分までしかなく、エラ穴の部分は肩甲骨のように背中に張り出している。肩との接合部は三角形に広がっていてとても肉厚になっている。(左写真で子供の頭の左上の部分)
背中の最大の特徴は、うなじの穴が真ん中ではなく右に寄っていること。しかも形がおむすび型をしている。
カスガイは4列あるが、左の2列はうなじの穴ではなく、エラ穴部分に登るようになっている(左写真で白いトレーナーの子供がいる場所)。
右のエラ穴の上部も肉厚になっている。
このタコにはたくさんの落書きがあるのだが、スプレーで書かれたものは1種類しかなく、他は細いサインペンで細かく書き込まれている。
公園の北側が中学校になっているため、そこの生徒が記念に書き込んでいるようだ。
タコ山の近くにあった滑り台。前田環境美術の「花の滑り台(A)」という商品。滑り台保存館ではチューリップ型とされ、分類番号は#204。
花びらのとがった部分がひょろひょろと長く、タコ山と同じくラインの弱さが気になる。花びらの造形がぎこちない。しなびかけた花みたいだ。
上り口は階段が1ヶ所だけ。滑降部は2本あり、一つは階段と同じカーブを描いて階段の入り口の横に出てくる。
この滑り台の構造は写真ではわかりにくいのだが、時計回りに螺旋状の階段があり、階段を上りきるとT字の突き当たりになる(左写真の子供のいるところ)。突き当たりの通路を左に行くと階段と平行した滑降部、右へ行くと階段とは逆に巻く滑降部へと至る。
通路から2つの滑降部を見下ろしたところ。
公園内にはほかにアーチ型ブランコ、複合遊具、グローブジャングルなどがあった。
珍しい形状の回転遊具があった。
どうやって遊ぶのだろう。
(2003年12月30日訪問)