県南の海陽町に来ている。このあたりはもう徳島県の南端で高知県との県境地帯になる。徳島市からは2時間弱かかるが、カヌー、シーカヤック、サーフィン、ダイビングなどアウトドアスポーツが盛んで私もダイビングのスクールに通ったことがある。
きょうは徳島県側の海陽町から、高知県側の東洋町まで町並み散策を中心にぶらぶらするつもりだ。
11月ちかくの週末、徳島ではそろそろ秋も終わり、冬の気配を感じさせる季節だ。このころ海陽町の海岸沿いの照葉樹林で開花するめずらしい植物がある。それを見るのもきょうの目的のひとつだった。
それがヤッコソウ。
沖縄から南九州の海岸沿い、四国の南岸の一部に分布する珍しい寄生植物だ。
シイノキの根に寄生して、茎も葉も、葉緑素も持たず、カラダはほぼ花だけでできている。
残念ながらまだ開花しておらず、つぼみのままだった。ちょっと来るのが早かったか。
だが、根に寄生してコブのようなものができているのがはっきりとわかる。
つづいて町並みをさわりだけ紹介しよう。
海陽町の民家の特徴は、左写真のように玄関側の戸板が厳重に閉まるということである。他の地域であれば格子戸をはめるような町屋の外装が戸板なのだ。
徳島の県南には台風の風雨から家を守るための工夫がいろいろ見られるが、これは台風対策をした独特の町屋の作りだと言える。
この戸板は、上半分は
このような民家の作りを「
徳島県では離島の出羽島や海陽町、隣接する高知県では東洋町の白浜や
県南の民家についてはいつか別の機会にじっくり紹介するとして、今回は公園を見ていこう。
海陽町を代表する公園は、町の北部、網代崎半島にある南阿波ピクニック公園だろう。付近には、野球場やテニスコート、オートキャンプ場もある広大な公園だ。
なんといっても目立っているのは、色鮮やかな黄色いタワー遊具。
巨大遊具は6つのタワーからなり、それぞれを空中回廊で結んでいる。
タワー内部はハシゴだ。
だが左のタワーのようにタワーの内部を登ることができず、他のタワーから回廊でしか行けない場所もある。
回廊の様子。
回廊の内部。
天井も床も丹念にふさがれていて這い出る余地はない。まるでハムスターの飼育ハウスの中に人間が入ったような気持ちにさせられる。
複雑そうに見える遊具だが、意外に遊び方は制限されている。
この遊具で最もアグレッシブな遊びは、タワー頂上のドームの中に強引に登るということだろうが、それは容易には出来そうにない。
滑り台はユニット式のポリエチレン台が3基と、ロングローラー台が2基。
ローラー台にもずっと柵がついていて安全対策はぬかりがない。
の、わりにはこの本格的トランポリン、こっちのほうが怪我人がでそう。
パラボラ式電話機。
パラボラの中心に伝声管がついていて、対になる電話機との間で話しができるというもの。後ろの半球ドームの中に入って遊ぶ。
50mくらい離れているが、おそらく耳元でささやくくらいの音量が届くはずた。きょうはひとりで来ているので試すことはできなかったが・・・。
もう一対の装置。ドームの中の伝声管が見える。ここに向かってしゃべればよい。
黄色いタワーのあるエリアから200mくらい離れた野球グランドの近くにも遊具があり、ローラー滑り台とザイルクライムがあった。
こちらのほうが古い遊具なのだろう。
人口も少ない地帯だし、町外れで子どもだけで来るような場所ではないので、誰も遊んでいなかった。
(2007年10月28日訪問)