殿居のVIVO

サンヨーSVM-E244円窓の赤タイプ。

(山口県下関市豊田町殿居)

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海岸線を離れ、次なる目的地豊田町を目指して粟野川をさかのぼる。

途中、道ばたで古びた自販機を見かけた。

国道の直線化工事で取り残された空き地。その法面にめり込むように取り残されていた。草に埋もれつつあるその姿はもののあわれをさそう。

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ベンダーはVIVO。

側面にはあの有名なキャッチコピー「ビーボより美味いのはビーボだけ!」がくっきりとプリントされている。

残念ながら非稼働のうえ、錆がだいぶ浮いており、この自販機の命ももうあとわずかであろうと思われた。商品サンプルは強奪され、しかもご丁寧にペンキが吹きつけられて汚されている。

なぜこんな哀しいことがおきてしまうのか。

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さて、この販売機についてどこを見たらいいかというのを説明していこう。ほとんどはサイト「VIVOをさがせ!」の受け売りなのだけれど。

まず、誰もが気がつくのはサンプル展示のパネルが円窓になっているということだろう。VIVOには40種類以上の機械のタイプと、さらにそれぞれにカラーリングやロゴのバリエーションがあるが、円窓型は比較的判別がしやすいタイプとされる。

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円窓にはVIVOブランドの飲料とロッテアイス系があるが、アイスの販売機でないことは一目瞭然。これは黄色の旗にVIVOの文字が入った、いわゆる「黄旗」といわれる純正のブランドの飲料用の機械だ。

実はVIVOには「黄旗」意外にも、「ヴィレ」、「健の素」、などのサブブランド展開があり、さらにブランドごとに青や黒などのカラーパターンの機械もあるのである。

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飲料の円窓系には4種類の機械があるとされる。①サンヨーSVM-E244、②富士FJ8W212、③サンヨーSVM-F408、④久保田VIM16-383FDZ、である。そして商品セレクトボタンの数によって、機種を絞り込むことができる。ボタンの数が8なら①、12なら②、16なら③か④である。

この機種はボタンが8個であるから、①サンヨーSVM-E244と断定できるわけだ。サンヨーSVM-E244は汎用的な機械で、他のベンダーにも供給されているし、円窓以外のパネルを持つものもある。また、円窓にもパネルが白と赤のタイプが確認されている。

したがって、この機械は「VIVO黄旗 SVM-E244 円窓/赤タイプ」とでも形容すればよかろうと思う。

SVM-E244円窓は、サンプルパネルに16種類セットできるにもかかわらずボタンが8個しかないので、同一商品を2個ずつサンプルとして並べて1~8のボタンに対応させるという、ちょっと無理のある実装である。

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この自販機のすぐとなりには厳島神社という神社の参道入口がある。この入口には鳥居の廃材を利用した不思議な鹿と鳥のコンクリ像があった。

神社には参詣せず・・・。

(2004年05月03日訪問)