日香寺

参道に屋根がある現代的な寺。

(鳥取県鳥取市馬場町)

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鳥取市、東の寺町の寺のひとつ、日香寺。宗派は日蓮正宗。

このあたりは山裾を巻く細い路地に沿って寺が並んでいる。寺の境内は山に掛かっているので、石段を登って参詣する流れになる。このちょっとした高低差が寺の雰囲気をよくするのだ。

山門はRCラーメン構造で、柱の上に板状の梁を載せた構造。あえていえば釘貫門か。

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山門から本堂までは軽量鉄骨の屋根がかかっている。

うん、これ好きなヤツだ。

ミャンマーの寺に多くあり、これを見ると私はおごそかな心持ちになってしまうのである。国内でも遠野の福泉寺で見ることができる。

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本堂は建物正面のシルエットが花頭窓のような形になった現代的な意匠。

こういった本堂は昭和に建てられ、建てられた当時は「伝統を無視した、なんて薄っぺらい現代建築」などと思ったものだが、いまになってみると逆に昭和らしい建築であり、そこはかとない風情すら感じてしまうのだ。

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本堂の内部。

現代的とはいえ、格天井の畳敷きで、ある意味和風。

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本堂の下屋の部分に東司がある。

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本堂の右側には縋破風向拝付きの六角堂がある。

(2005年05月03日訪問)