前ページからのつづき。
裏側の伽藍にはもう見るものはなさそうなので、もう一度鍾乳洞の主洞へ戻る。
主洞内部。裏側に窓のような開口部があるので、内部は電灯がなくても明るい。
よく見たらマハムニ仏の裏手に支洞のようなものがある。
柵はあるが扉は開いているので入れそうだ。
支洞はまだ整備中で仏像などはなかった。
架線はあるから電灯をつける予定はあるのだろうが、いまのところは真っ暗で懐中電灯がないと入れない。
でも私は常に懐中電灯を持ち歩いているのでこんな時も困ることはない。ミャンマーでは停電が毎日のようにあるので、洞窟探検に関係なく懐中電灯は常に持っていたほうがいい。
支洞内は人ひとりが歩けるくらいの通路が作られている。
少し上りの斜面があり、
やがて下って、狭いホールで行き止まりになっていた。全長は50mほどか。
ホールの床はグアノで真っ黒。
入口に柵がしてあるということは瞑想所でも作るつもりなんだろうか。
続いて、最初の洞口の付近にあった上り階段を登る。
最初の洞口の上のバルコニーに出た。
最初の洞口を見たときは、下り階段のある穴に興奮して上のほうに手すりがあることにまったく気がつかなかった。
この通路は山頂のパゴダへのルートで、いったん鍾乳洞を通過するようになっているのだ。すばらしい!
ここまで来たら、もう山頂まで行くしかない。
またペンキで"←×"が書かれている。ミャンマーでも × は間違い/禁止などの意味である。ちなみに、正しい/可のシンボルは ✓ であり、○ ではない。○ が正しい/可の国って世界中で日本と韓国だけって聞いたことがある。
矢印(←)の意味はミャンマーでも日本と同じ。
ということはこのルートは間違いという意味? そんなふうには見えないんだけど。他のルートはないし。
とにかく行けるところまで行ってみよう。
途中から意味不明の警告もなくなった。
通路は手すりや階段もしっかりしていて歩きやすい。
だいぶ登ってきたな。
山頂が見えた。
最後はちょっと階段が急。
山頂には小さなパゴダがあった。
標高は150mくらいかな。
この小山は二子山、双耳峰になっていて、もう一つの山頂にもパゴダがある。
でも山頂から山頂へ登り返すルートはなさそうなので、あそこへ行くにはいったん完全に下山するしかなさそう。
寺の長い参道が見える。この道はこのお寺へ来るだけのための一本道で、長さは2kmほどある。参道の途中に僧院が見えるが、ここから見るだけにして参拝はしない。きょうは時間が限られているから面白そうなお寺だけを見るつもりなのだ。
山頂にはプルメリアの花が咲き、360度の展望がある。よく山頂パゴダでプルメリアの花を見るが、これは自然の植生なのか、山頂パゴダにはプルメリアを植えるという習慣があるのか、どっちなのだろう。
北西のタンマサー村方向。
地平線まで見える大地に雲の影が流れていく。雄大な風景だ。飽きないなあ、時間があればいつまででも眺めていられる。
大きな山体はフンメ山。それに隠れるように小さく見えるのがタンマサー僧院(矢印)。
前回来たときに、フンメ山の中腹からこの山を眺めたが、いま反対の方向に眺め返している。
フンメ山の南にある小山。
衛星写真でチェック済だったが、ここから見ると崖下に何か建築中のようだ。おそらく寺だろう。
帰路で寄ってみようかな。
ところが、山頂から撮影した風景を最後にデジカメが故障してしまった。このところ時々レンズが出てこないときがあって、何度も電源ボタンを押さなければならなかったのだが、とうとうどうやってもレンズが出なくなってしまったのだ。30分ほどいろいろ試したみたが直らない。やっぱりチョンドゥで砂塵の中を走ったのがよくなかったみたいだ。
しかたがないので次の写真からは iPhone 6 plusで撮影することになった。
とりあえず、ゴールデンロックレプリカのところまで下りてきた。 iPhone 6 のカメラのデジタルズーム機能はノイジーでまったく使い物にならない。実質的には画角固定で使うしかなく、1枚1枚の写真を撮るために自分が被写体に寄ったり、下がったりで何倍もの時間がかかるようになってしまった。
今後コンパクトデジカメは商品ラインとして死に筋になるだろうからスマホだけで写真を撮る時代がくると覚悟しているが、超広角から望遠にかけてのズームのあるスマホじゃないとダメだな。
ゴールデンロックレプリカの背後にも小さな鍾乳洞のようなものがあった。
でも洞窟は浅く、仏像が並んでいるだけの窪みだった。
もうひとつ穴らしきものがあった。這い上がって覗いてみたが細い穴が下方に伸びているだけで、人間が入れる穴ではなかった。
オートバイをとめたところまで戻ってきた。
二子山のふもとに道が続いているので、巻いてみることにした。双耳峰のもうひとつの山頂へ行くための登山口がまだあるはずだからだ。
案の定、小さなお寺があった。
寝釈迦のある仏殿を建設中。
ここがもうひとつの山頂への登山口だな。もしかするとこのルートの途中にも鍾乳洞があるかもしれない。でもきょうは登るのはやめておく。
さすがにさっき山登りをした直後だし、iPhone 6 は暗所の撮影に弱いので、苦労して変な写真を撮るのもつまらない。もしまたこの地方に来ることがあったら確認のために登ることにしよう。
(2019年03月27日訪問)