帰路、ミャインジーグー街道の途中にパイナップルの販売所が並んでいるところがあったので立ち寄った。
いわゆるパイナップル街道である。
特産品は生産者や販売店が複数あるほうがよいといわれている。1軒で営業すれば売上を独占できそうだが、そうではなく「産地」になったほうがお客が付きやすいからだ。
販売所の裏側はパイナップル畑になっていた。
収穫はあらかた終わっている。
実っているところ。
私はこちらでパイナップル畑を見るまで、パイナップルはタマネギみたいに、下の方に実るのだと思っていた。
上に実るんだ。
畑のある道ばたに、危険物の啓発ポスターがはりだされていた。
不発弾や地雷の実物の写真が載せてある。ここラインブエ郡区では実際に戦闘があった場所もあり、それは人が入らないような密林の中ではなく、潅木が点々とする開けた荒れ地だったりするのだ。つまり人が活動する場所にいまでも地雷が埋まっている可能性は捨て切れない。
中には見慣れない形状のものもあり、日常的に地雷の存在を意識しない私たち外国人は、すぐに危険を察知できないかもしれない。とにかく外国人が入れない地域では道路以外は歩かないようにしたいものだ。実際、2019年にはシャン州でドイツ人のバックパッカーが地雷を踏んで亡くなっている。
この絵を見ても、地雷の置かれている場所が畑の畦の近くだったりするのが怖い。
一見平和にみえるカレン州だが、まだまだこうした啓発ポスターが必要な地域がたくさんあるのだ。
お店の一軒でパイナップルをひとつ買って帰ることにした。
このあたりではなぜか葉と茎がついたまま売っている。採れたてをアピールしているのだろうか。
葉はさすがに邪魔なので、ぶった切ってもらった。
値段はたしか1,000チャット(約80円)。
特段、日本で見かけるパイナップルと大きな違いはないように思えた。もしかしたらやや小振りかもしれない。
見た目は緑色の部分が多いので酸っぱいのかと思ったが、そんなことはなく汁気が多くてとても美味かった。
(2019年07月17日訪問)