チョボク村の茶堂

同じような茶堂が2つあった。

(ミャンマーカレン州ラインブエ)

道路は水溜まりだらけだがほどよく締まっていて、走るのに不安は感じない。雨季の午後のいっときの青空にラテライトの真っ赤な道路がよく映えて、このままどこまでも行けそうな気分になる。

ミャンマーの片田舎の風景。

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道ばたに茶堂があった。

300mくらい先にももう1棟茶堂が見えている。

長い田舎道の途中で雨に降られたときなどに、雨宿りに逃げ込むのにはちょうどよさそう。

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茶堂の近影。

床はモルタル敷きで少し高くしてあるから、湿気対策にもなるだろう。小さいけれど、好ましい建物。

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こうした小屋を「四阿(あずまや)」ではなく「茶堂」と呼ぶのは、単に休憩の機能だけではなく、宗教的な色合いがあるからだ。

日本では茶堂には多くの場合、弘法大師が祀られているが、カレン州では精霊信仰(ナッ)の祭壇がある場合が多い。ここではナッ神や仏陀は見当たらなかったが、タコンタイ(石柱)が併設されていた。

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茶堂の横には井戸。

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ヒューム管を使ったしっかりした井戸だった。

周囲の人々の共同の洗い場になっているのかもしれない。

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写真を撮る私を、赤牛が興味深そうに見ている。

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300m先のもうひとつの茶堂へ。

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こちらも井戸が併設されていて、タコンタイがある。

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先ほどの茶堂よりひと回り広くて、床は木製。

タコンタイの基礎は仏教寺院的な装飾がある。

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タコンタイの上部には布がボロボロになってなびいていた。ちょっと不気味。

(2019年07月17日訪問)

ビルマの耳飾り: 悲劇のインパール戦線 (光人社ノンフィクション文庫 165)

文庫 – 1997/6/1
武者 一雄 (著)

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