アトラン右岸街道を目指して、小さな村を抜けていく。
砂糖椰子の並木があった。
ハシゴが掛けられているから樹液を取るのだろう。
たぶん樹齢はけっこういっていて、40~50年くらいじゃないだろうか。
道はこんな感じ。
ところどころの水溜まりを避けるだけでよく、オートバイで走るにはまったく問題ない。
でも途中の村の中で道を間違って、ちょっと遠回りになってしまった。
アトラン右岸街道へ出た。舗装されていて、このあたりとしてはまずまずの道路だ。
舗装されている道幅は広くないけれど、道路用地は広めに確保されていて、将来はセンターラインのある2車線道路になるのだろう。こういう計画性はミャンマーは意外にしっかりしている。
道ばたに大仏殿があった。
衛星写真だけでは、こういうものは見つけることができない。ただの小屋にしか写らないからだ。途中の村で道を間違えて遠回りしたおかげで偶然発見できたのだから、やっぱり現地に行ってみるというのは大切なのだ。
さっそくお参りしていこう。
モン州らしく山門には2頭のオシドリ。
大仏は丈六仏で、屋根付き。
参道のわきの中途半端な場所に建てられている。
参道の大部分は屋根付きの回廊。
托鉢行列仏が並んでいた。仏陀と弟子が托鉢に行く場面を再現したものという。
これまでの経験で、托鉢行列仏をたどるといいことがある場合が多いので、このお寺も期待が高まる。
托鉢行列の先頭によくいる夫婦。
川だか水溜まりだかで、仏陀が汚れないように自らが橋の代わりになったというような説話による。
参道の一部には一部屋根のない場所がある。予算不足で、まだ回廊が完成していないのだと思う。
今度は左側に別の仏殿が見えた。
内部にはやはり丈六仏。
おおっ、中々の美人さんではないか。
ものすごくなごむなぁ・・・
ミャンマーで無数の仏陀を見てきたが、その中でもこの仏陀はかなり印象が強い仏像だった。個人の琴線に触れるような造形とでも言えばいいか。
そういう仏像に出会えるなんて幸せだ。こんな田舎まで出かけてきてよかったと思う。
この仏陀の印相だが、初めて見るタイプ。
仏殿の後ろは小さな仏像の奉納所みたいになっていた。手前の金ぴかの仏像はタイで作られたものじゃないかな。
小首をかしげたポーズといい、脇侍のお坊さんといい、かなり特徴的な仏陀と言っていいだろう。
回廊をたどっていく。
パゴダがあった。
パゴダ拝殿付き。
パゴダ拝殿の内部。
小さいけれど、シルエットの綺麗なシュエダゴンパゴダのミニレプリカだ。
対になる石柱のタコンタイの上にはオシドリ像。
タコンタイの基礎には托鉢僧の像があった。シンティワリだろうか。
さらに回廊をすすむと、、、
僧房があった。
2階式のよくあるタイプ。
僧房の奥には得度堂が見えた。
得度堂ってどうしてこういう隅っこの薄暗いようなところにあるんだろう。秘密の場所的な意味でもあるんだろうか。
托鉢行列仏をたどると、かなり面白いものが見られることが多いのだが、この僧院は奥のほうはよくある地味な僧院だった。
入口と途中にあった大仏殿がこの僧院の見どころといえるだろう。
(2019年07月18日訪問)