草壁の町並み

しもた屋がならぶ旧商店街。

(香川県小豆島町草壁本町)

小豆島には市街地は3ヶ所あり、西から土庄(とのしょう)、池田、草壁となる。山岳地帯でいくつかの洞窟寺院を見て、山から下りてくるとそこは草壁町になる。

私がきょう高松港からフェリーで渡ってきたのも草壁港である。

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その草壁町の地図を見ると湾にそって大きくカーブしている道があり、そこは中世から人が住んだ場所であろうと想像できる。その道から海側は道路も直線的で広々した地割になっている。かつては砂浜か塩田だった場所を造成した土地なのだろう。

次の寺へ向かうのに当然、海側の直線道路を通れば早いのはわかっているが、そこは古い町を通っていったほうがなにか発見もあるというもの。

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とはいえ、町並み全体は「すぐ国指定にすべき」というような感じではなく、古い町によくあるしもた屋が並ぶ商店街の跡地だった。

その西の外れのあたりにあったトキゾウ呉服店。

意匠はゆるいネオルネッサンス様式。たぶん、この並びの他の商店と同じ切妻妻入りの2階屋の表側に、洋風の外観を貼り付けているだけの看板建築だ。

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建物は古いままでも、こうして洋風の外装をつけることで町に新しい風を吹かせたのだろう。

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その向かい側にある薄い建物。

私が「三角屋敷」と呼んでいるジャンル。

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こちらは、吉本理容店という理容店だった。

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町の中央付近から東方向を見た風景。中央の山体にそびえるのはたぶん拇指嶽(おやゆびだけ)という岩。町なかからよく見える。

(2006年10月07日訪問)