その日、何がどういう流れで板野町へ来たのかはもう思い出すことはできない。板野の界隈で外食しようと思ったのか、それとも目的もなく路地から路地を巡っていたのか・・・。

とにかくその日、板野町のどこかの路地で、小さな大阪城を見たのだ。そして投げやりに1枚だけ写真を撮った。徳島で紹介する小さな城としては、もっとも造形がリアルな物件だ。

だが後々、そこがどこだったのかどうにもわからなく、心に引っかかってきた。

それもGoogleストリートビューができたおかげで場所が特定できた。（と思う。）

どうやって見つけたかというと、写真の後ろに写っている鳥衾みたいな棟飾りのある民家と、高圧鉄塔がこの角度で見える場所をひたすら探していったのだ。城が見えるドンピシャの角度のストリートビューはないのだが、民家を別の角度から遠目に確認でき、たぶんまちがいないと思う。

浦山城で聞いたとき、城は従兄が別のところから運んできたというような話だったが、もしかしてその従兄さんの家はここなんじゃないか。

（2009年10月12日訪問）