板野町の住宅街の中、現在の板野東小学校の校庭の南側にむかし芝居小屋があった。
名前は「松島座」。建てられたのは大正6年。
大きな木造の建物で、花道や2階桟敷もある本格的な芝居小屋だった。平場は畳ではなく板敷きだったので人々は座布団を持参して芝居見物した。
上演したのは旅役者による芝居や人形浄瑠璃。芝居小屋の右側に旅役者のための宿泊棟もあったそうだ。
大正末ごろからは映画も上映するようになった。
芝居や映画は主に夕方から上演された。割引デーのような日があり、1銭で入場できることがあったという。
廃業したのは昭和30年代。跡地は大きな倉庫になっている。
なんだか倉庫の建物が芝居小屋にダブってみえてしまう。
(2007年01月21日訪問)