大塩沢谷をさらに奥へと進む。
大久保集落を過ぎると、両側に絶壁がそびえる城門のような場所がある。
この峡谷を抜けると突然視界が開ける。
先ほどまでは「この先にまだ人の住める土地があるのか?」というような険しい風景が、突然に里山の風景へ塗り変わるのだ。
ここが大塩沢谷の最深部の集落、
ここから見えている家並が下高原、そこから標高を上げたところにある集落が上高原。
里山から奥山までがひと続きのグラデーションになっている。これだけの広い傾斜地が森にもならず、耕地のまま広がっている場所は群馬県では珍しいと思う。
しかも入口は城門みたいな峡谷で、都の風も届かないような別天地。もしね、「南牧村でどこか好きな場所に住んでいい」と言われたら迷わずここを選ぶよ! そのくらい素敵な土地だ。
でも耕作地を見ると、獣との戦いの厳しさも見てとれる。
かつてこの山間地を開墾し山を征服した人間たちが、自然に押し戻されているのだ・・・。
下高原の家々。
切妻総二階のもと養蚕農家が多い。狭い土地に3階、4階の崖屋を建てるようなことはなく、どの家も主屋が巨大。土地にゆとりを感じる。かつて養蚕やコンニャクで繁栄したのだろう。
そっくりな造りの民家三兄弟。
上高原の風景。
上高原の耕地。見えている範囲に4ヘクタールほどの畑がある。これがあの狭い峡谷を抜けた先の風景だなんて信じられない。
所々に境界桑が残っているから、かつてはここが桑園だったのかもしれない。
(2011年05月07日訪問)
