水上温泉のホテル街からちょっと外れたところに寂しい公園がある。
公園の名前は忠霊塔公園。
太平洋戦争中に亡くなった人々の供養というか、国民を戦争に駆り立てる精神的な依り代として各地に作られたものだ。こうした公園はよくあるのだがこれまで積極的に訪れたことはない。
この公園の特徴的な点は、公園の歴史について案内板があることだ。
「昭和15年頃より各市町村において忠霊塔建設の計画が始められ、本町においても強力に推進されることになり、昭和17年夏、現在の湯原諏訪原の地に着工の運びとなった。資金ならびに労力は、全町を挙げて寄付金を募り、各地区から人夫の差し出しがあった。作業は基礎工事から始まり学童は玉石を手繰りで運び、地区から選出されたおとな衆は人力にて大きな石材を運搬・組み立てし、昭和19年11月17日竣工、最初の開眼慰霊祭が執行され現在の姿となった。」
こうした事業って、政府や軍から命令が出てやったのかね? 想像だけど、マスコミや町内会や隣組みたいな国民側が勝手に戦争に反論できない空気を醸成していったのじゃないかという気がする。
公園は遊具や花壇などがなく草原になっているだけなので、お祭り広場等の用途に活用できそう。
遊具はわずかにひとつあるだけだった。
(2021年08月23日訪問)