県道111号線をさらに標高を上げていくと、阿蘇5岳のひとつ杵島岳が眼前に迫ってくる。
このとき、山麓のほうを見ると小さな火山が見える。
2~3台駐車できる路肩があったので、車道から展望してみる。茶わんを伏せたような綺麗な円すい形をしている。阿蘇山に来たらぜひ見てみたいと思っていた山だ。
この山ができたのはいまから3000年前の縄文時代で、地質的な尺度からすれば最近。噴石が降り積もってできたスコリア丘というタイプの火山のまだ若い姿だ。
でも噴火から400~500年くらいで植生って復活するだろうから、こんなふうに綺麗な山体が見えるのって人間が手入れしているからだ。自然の美しさっていうより、まるまる人間の管理下にある火山っていうのがまたおもしろい。こんなふうに手入れをするようになったのはいつごろからなんだろう。中世? 江戸時代? 明治? それとも戦後?
あんまり下調べしていなかったので、時間があれば登山できるのかと思ってたのだけど、現在は全体が立入禁止になっている。
関東だと伊豆半島の大室山が気楽に登れるから、何となくここも登れるんだと思っていた。
高さは80mしかないので、体力的には大してむずかしくない。
山腹に溝みたいな地形があり、柱状の人工物が並んでいるのが見える。
昔はリフトでもあったのかな。
立入禁止になっていたのは残念だけど、遠くから見ても楽しい風景だった。
(2011年08月08日訪問)