時間も昼を過ぎたので、食事をする場所を探して走っていたらキリスト教会みたいな建物があったので目が吸い寄せられた。
入ってみるとそれはキリスト教会ではなく、浄土真宗本願寺派の仏教寺院だった。
浄土真宗本願寺派は築地本願寺を建てた宗派であり、外国の建築様式を大胆に取り入れるという特徴を持っている。
築地本願寺はインド風の寺院を薄めたような意匠だが、キリスト教を薄めたような様式の寺というのも存在していてこの本堂はその例といっていいだろう。
設計者の意欲作とも言えるし、昭和の奔放な宗教建築とも言える。
平成以後、寺院建築は伝統的な意匠でこじんまりとしたものが多く、こうした自由闊達な建築は作られなくなった。
本堂の内部は内陣と外陣に分かれているが、明るく開放的な雰囲気のホールになっている。
かなり大きな法事も執り行える中々使いやすそうな本堂だ。名建築と言っていいのではないか。
本堂の左手には納骨堂。
本堂の右側には渡り廊下を経て庫裏があった。
(2012年03月23日訪問)