「尾崎の石風呂」をあとに次の石風呂を探していると立派な石造橋が目に入った。でもこの数日いくつもの石造橋を見てきたので感覚がマヒぎみだ。特に豊後大野市には5連、6連アーチの石造橋が何ヶ所かありどれも似ているため「同じ場所を堂々巡りしているのではないか?」という錯覚に陥ってくるのだ。
「あのときの緒方町はひどかった、毎日同じ場所を行ったり来たり」と十年たっても妻から文句を言われるのは、同じ橋を何度も見たという誤解が苦情を助長しているのだ。
確かに、今回おもに石風呂を探す大野町の範囲は1辺5kmほどの狭い正方形のエリアで、宿の行き帰りにはどうしても同じ道を通らざるをえない。しかも結婚前に一度、町内の観光地「原尻の滝」を訪れているから、よけいに既視感が強かったのだろう・・・。
でも次に九州旅行に来られるのはいつになるかわからないから前回のような漫然とした観光はできない。どんなに文句を言われようと、石にかじりついてひとつでも多くの石風呂を見るのだ。
橋の名前は「長瀬橋」というようだ。
大正12年(1923)に造られ、文化財無指定。
古い県道で現在は横に新しい橋がかけられているが、旧道として車両も通行できる。
アーチのカーブが緩やかで女性的な印象の橋だった。
橋には蔦がからんだような跡がある。季節によっては緑に覆われるのかな。
(2012年03月24日訪問)