緒方上井路という用水を少したどってみることにした。サイフォン水車の案内板には「水車は2ヶ所だけ」と書かれていたが、この用水は流れが速く水車を掛けやすいことから探したら痕跡がまだ残ってるんじゃないかと思ったのだ。
しばらく下流に進んでみると、「俚楽の郷伝承体験館」という箱モノがあった。ちょうど昼の時刻だったので昼食でもとれないかと思ったが、あまりぱっとしない施設だった。
煙突があるから元は造り酒屋か製糸工場だったか?
その施設の入口に揚水水車があった。水を汲み上げる枡は付いているが水は汲み上げおらず、無駄に回転しているだけ。
昨日今日できた感じではなく、時がたってそれなりに雰囲気が出ているが、水路の改修にややお金がかかっており、そこが逆に不自然だ。揚水水車は一時的にしか使わないので簡易的な設置方法になっていることも多い。
これは観光予算で町が設置したものだろう。
導水部の手前に小さな堰があって、水車の側に水を引き込むようになっている。
製粉などの工業用水車であればこうした導水路が造られることはある。水量をコントロールして水車の回転数を一定にするためだ。
この場所にむかし製糸工場などがあって、その動力として水車を使った可能性はあるが、それにしては導水路が短すぎる。
やっぱり観光用かな。
(2012年03月25日訪問)