滝の鼻橋の下に横断構造物がある。
ぱっと見は堰のようだが、左右は崖で取水している様子がない。これはたぶん洗掘を止める落差工なのだろう。
堰堤の高さは目測1.5mくらいはある。滝壺があれば力強い魚は遡上しそうだが、床止めのため魚が助走する水深がなくそのままでは遡上の障害になる。
そのため大きな階段型魚道が設けられている。
川幅の1/4くらいが魚道。水の2/3くらいが魚道に入っている。
階段は折り返して堰堤の方向に合流している。
これまで見てきた魚道の多くが、合流部が堰堤より下流にあるため魚がルートを見つけにくいものだったが、これだと堰堤に行き当たった魚が右往左往しているうちに魚道を見つけることができそう。とても魚にやさしい構造だと思う。
でも河道の幅に対して魚道の幅が広いから、大水が出たときに岩が魚道の中にはまったり、壁の薄い部分が壊れたりしそう。
堰堤の本体を斜路にするとか階段型にするとかでもよさそうだが、なぜこんな複雑な構造物を造ったのだろう。
(2022年11月02日訪問)
