安戸河原の流れ橋①

橋台や橋脚が堅固な流れ橋。

(埼玉県東秩父村安戸)

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上品寺の参拝者駐車場は槻川のほとりにあるのだが、そこから流れ橋が見える。

対岸は川原田という字で農地だが、河川敷で冠水しやすいからか現在は家庭菜園みたいな用途で使われている。

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橋へ降りる通路は階段ではなくスロープになっていて、かなり急で危なっかしい。でも階段にしていないってことはネコ車を押して通る人がいるのかもしれない。

対岸には県道の新道が通っているくらいで人家もないから、この橋を渡って買物や通勤通学をする人はいないと思われる。川の再生プロジェクトとは無関係の橋で、基本的には行政の管理外にある勝手橋だと思う。

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橋台や橋脚はコンクリート製でかなり頑丈そう。30年、50年に一度というような大きな出水のときには壊れるかもしれないが、少なくとも頻繁に壊れるという感じではない。

橋脚などが壊れたときには行政の支援はないかもしれないが、それよりも工事には河川法にもとづく許可が必要になるのが面倒そう。

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行政が造る流れ橋には板がぴったりとはまるような精巧な工作がしてある橋が多いが、ここは橋脚の上に橋桁がただ載せてあるだけ。

わずかに水に浸かっただけで木材の浮力で外れることだろう。

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橋桁はけっこう高い位置に結びつけてある。これなら水が氾濫警戒水位まできても板が流失することはなさそう。

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水面の様子。

やっぱり藻が目立つ印象だなぁ。ここにも見えるけれど雑排水が川に流れ込んでいるから?

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最初のスパンのところに古い橋脚が残っている。

現在はコンクリ製だが、かつて鉄造だったこともあるのだ。

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鉄造橋脚時代よりは30cmくらい橋が高くなった。

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2スパン目の橋脚はコンクリートで固めた石垣。

3スパン目は橋脚がなく、地表に埋もれている。もしかしたらかつては橋脚があったのが、2019年の台風で地形が変わっているのかもしれないが。

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4スパン目も地面から地面に架けられている。

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対岸の様子。

あとで調べてみたら彼岸花の群生地らしい。

ただ駐車場がないから大勢が観光で押し寄せるような場所ではないな。

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対岸から見た様子。

(2022年05月03日訪問)