東秩父村安戸地区。東秩父村の東部にある町場だ。ここには東秩父村郵便局もあり、以前の大河原村だったころの商業の中心地だった面影がある。
その商業地の中心地に上品寺というお寺がある。
近くの安戸河原公園に流れ橋を見るのに上品寺の駐車場に駐車させてもらったので、まずお寺にお参りしていくことにした。
山門は赤門の薬医門。
袖塀付き、小天井もあるかなり立派な薬医門だ。
門前の右側には二十三夜塔がある。
祭壇があり、いまでも信仰が続いていそう。
主尊の如意輪観音は基壇がえらく高い。
この一帯の谷底平野は悪く言えば槻川の河原のような土地で、川との間に堤防や段丘崖もないので川が氾濫すると浸水しそうな場所。この造りも氾濫原に見られる一種の高地蔵的なものなのかもしれない。
山門の左側に地蔵菩薩。
こちらも基壇が高い。
山門を潜ると正面に来迎柱、香炉があり、その先が本堂になっている。
本堂の右側には玄関兼客殿、そのさらに右に庫裏。
境内はコンクリのタタキと芝生、玉砂利できれいに整備されている。
本堂と庫裏のあいだに閼伽井屋がある。
閼伽井屋の配置場所としては変わっている。
本堂の左奥に袴腰鐘楼。
袴腰部分は石積みという強固な造り。
本堂左側の墓地。
石垣積みで唐櫃を高くしてある墓所が目立つ。やはり水害対策か?
右側の白御影石の慰霊塔は太平洋戦争時、南方の島で亡くなった兵士の遺骨を納めたものと思われる。
慰霊塔の説明。
ほかに境内には銅像コーナーがある。
宮崎犬丸像。
江戸時代から続く宮崎病院の8代目で、安戸村に寺子屋を建てて地域の発展に寄与したという人物。
梅澤惣兵衛像。
小川信用金庫の創始者(?)。大河原村出身なのかな。
小川町の銀行で、大手スーパーマーケットのヤオコーが小川町で誕生したときに支援したとされる人物。
(2022年05月03日訪問)
