
荒川の河原を走っている。
目的地は高尾橋という沈下橋。


高尾橋。橋長は約45m、幅員1.9m、最大重量は2.0トン。

橋の入口には幅を制限する障害物が造られている。ここに引っかかる車は橋に進入するなということ。
ただし幅員1.9mといっても、縁石や障害物が1.9mぴったりに造ってあるわけではないから、3ナンバーの日本の乗用車はほとんどが楽に通過できるだろう。

四万十川などの沈下橋に比べると、どうにも写真映えしにくいのが荒川の沈下橋。
見栄えがしないのは橋長が短いのとワイヤーの欄干のせいなのだが、この欄干がないと関東では頻繁に人や車が落下しそうな気がする・・・あれが許されるのは四国だけじゃないか。

欄干は差し込み式で、ワイヤーによって保たれている。

東詰めのアンカー。
ターンバックルでワイヤーを張っている。

西詰めのアンカー。
ワイヤーの取り外しはワイヤークリップを緩めるしかなさそうだ。ケーブルの長さごとに色分けされているので、実際に取り外すことがあるのだ。

橋脚は強靭な鉄のポール、橋げたはH鋼、その上に折板を置いてコンクリスラブにして、橋床の上を簡易舗装している。
それほど強度のある橋げたとは思えない。静かに水没する程度なら欄干を差し直せばすぐ復旧できるが、流れが当たれば損壊するだろう。

東詰めから見たところ。

橋上から見た上流。
荒川というと川幅も広い大河のイメージがあるが、このあたりは実際の河道は狭く直線的で、人間に押さえつけられた川という感じだ。なんだか心がゾワゾワする。

橋上から見た下流。

東詰めにあった注意看板。
ツツガムシについて書かれた看板って初めて見た。

荒川の東岸はこのあたりでも段丘崖が続く。どんな大水害でも段丘崖の上まで水が乗ることはないと思う。
(2022年10月29日訪問)