
高崎線北側の道。ほんの少し盛り上がって見える場所がある。ここが北条堤の痕跡。

そのわずかに盛り上がっている地点に神社がある。
堤防が撤去される以前は石上寺と同じように堤防の法面に建っていた可能性がある神社だ。

扁額を見ると「愛宕」、「八坂」が併記されているので、愛宕神社でもあり八坂神社でもあるようだ。

参道の突き当たりに巨大な家紋の石塔があり、「熊谷祇園会」と書かれている。
熊谷市で毎年7月20日~22日に行われる夏祭り「熊谷うちわ祭」はこの八坂神社の祭礼で、熊谷祇園会はその主催団体らしい。うちわ祭は国道17号を通行止めにして開催され、75万人もの人出があるという大きな祭礼だ。
小さな神社だが重要な神社なのだ。

境内を入ったところには水盤舎。

拝殿の中の様子。
拝殿からは本殿までを見通せる構造で、平面でいえば凸型だが当サイトの分類の凸型拝殿とも呼びたくない。
どちらかといえば拝殿と本殿が連結した八幡造りといっていいものだと思う。
こういう造りに名前付けようかな・・・。

拝殿の左側には神輿庫。

その横には遥拝所と彫られた石塔がある。
位置からして京都の八坂神社を拝む場所ということかと思われる。

本殿の右側には
熊谷木遣は出初め式やうちわ祭等で鳶職の人たちによって披露される歌や纏振りで、市指定の無形民族文化財に指定されている。
(2025年06月19日訪問)