長楽寺

壮大な山岳霊場があったが江戸時代には衰退。今はただの一寺。

(秋田県男鹿市船川港本山門前祓川)

旅の行程は3日目に入った。昨夜、宿に着いたのが遅く、そのあと次の日の予定を地図をみて決めていたため寝不足。しかも午前中から猛暑だったため、冷房をかけてチェックアウトギリギリまで布団のなかでまどろんでいた。

宿を出てからは、まずは男鹿半島を時計回りに回ることにした。

男鹿半島の南側に本山(ほんざん)という山がある。ここは平安時代には山岳信仰で栄え、多くの坊を有する寺であった。しかし江戸時代までには衰退し、現在は長楽寺と赤神神社がその名残をとどめているだけである。

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半島を周回する道路に面して赤神神社があり、石段を登ると長楽寺、そこからさらに登ると赤神神社五社堂(国重文)がある。江戸時代にはすでにすたれていたとはいえ、大規模な山岳寺院であったことが今でも想像することができる。

長楽寺は参道の途中に位置しているが、現在は周遊道路が寺の近くを通っているため、車ですぐそばまで行くことができる。

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堂宇は本堂(下段写真)、八脚門(上段写真)、鐘堂、庫裏。

なお、赤神神社五社堂は解体修理中であったため、見学できなかった。

(1999年08月24日訪問)