安国寺

国重文の釈迦堂(仏殿)、背後の法堂は焼失。

(広島県福山市鞆町後地)

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鞆の浦(とものうら)に到着して最初に訪れた寺。鞆の浦とは福山市の南端の港町で、風光明媚なことから観光名所となっている地域である。

その鞆の浦の町外れにある寺が安国寺だ。参道は石畳になっていて、正面には仏殿(釈迦堂)が見えている。

港町のご多分に洩れず、町内の道路は狭く駐車スペースがほとんどない。

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他に参道には宝形の堂×2。安国寺の境内に車を停めようと思うが、参拝客用の駐車スペースがなく、境内の奥の駐車場に入ると「無断駐車禁止」というようなせち辛いことが書いてある。普通「参詣・墓参り以外の駐車はご遠慮ください」という程度だと思うのだが。

遠路から訪れて不案内な参拝者としては少し気後れしてしまう。

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仏殿を裏から見たところ。表は樹が邪魔で全体を撮影することができない。

唐様がきつく入った建物で、国重文。

正面の門も閉ざされているし、なにやら、拝む前に庫裏で許可をもらえというような張り紙もある。あまりウエルカムな感じではないので軽く眺めて立ち去ることにした。

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仏殿の裏にはかつて本堂(法堂?)があったが、大正時代に焼失。現在にいたるもまだ再建されていない。

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仏殿の西側には庫裏がある。

庫裏の山門は薬医門。

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境内に入ると左手には書院(?)、庫裏、正面の宝形の堂は観音堂。

現在のところこの書院が本堂の役割をはたしているようだ。

(2001年05月02日訪問)

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西 和夫 (著)

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