箟峯寺

天台密教の一山寺院の雰囲気を色濃く残す。

(宮城県涌谷町箟岳)

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箟峯寺(こんぽうじ)箟岳(ののたけ)山という山の山頂部分を占めている。

奈良時代に創建され、坂上田村麻呂が堂塔を寄進、円仁が中興したという伝説をもつ古刹。宗派ははじめ法相宗、後に天台宗となる。

かつて24坊を数えたという天台密教の一山寺院で、現在でもその雰囲気がかなり色濃く残っていて、地方寺院好きの私にとっては、宮城県で今までに見たすべての寺のなかで一番のお気に入りである。

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本坊付近の駐車場には食堂のような建物がある。いまでも例祭のときなどには開きそうだ。

もっともこの日(お盆休み)には観光客の姿は2~3人だった。

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石段を登ると八脚門の仁王門がある。実際は五間一戸のような感じで、八脚門としては大きいほうだろう。

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そして内部には‥‥‥

うっ、ちょっとデッサンが狂った金剛力士が‥‥。

指を彫るのが大変だったのか、手の表情が変だし、だいいち大きすぎないか。

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阿形象もかなり変。

私が今までに見た仁王像のなかでも、最も変な部類に属すると思う。

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仁王門の横には、異様に軒の出の深い堂が。

ボイスメモ消失のため記憶が曖昧なのだが、護法堂ではなかったかと思う。

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そして本堂の観音堂。

正面五間で木割りの太い豪壮な建物だ。正面の木口階段など自分の体が小さくなったのではないかというようなスケール。

いかにも天台の名刹らしい本堂だ。

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本堂の内部。

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本堂の右側には鐘堂と白山社(写真奥)。

境内には他に、本坊、護符売り場、薬師堂、鎮守社など。

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寺の周囲の家々は宿坊で、今でも祈祷などをやっているようだ。宿坊というより「行者さん」というのに近いかもしれない。

「天台密教を修得、世の中の不幸な人達の為に余生を掛けてお祓い致します。霊障、罪障、方災を祓い、大難は小難に無難に、家内安全、交通安全、商売繁昌、方位、家相、悩み事、病気快復等の祈祷を致します。」

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「井上坊」「松本坊」などという看板が出ていた。奥に見えるのも坊の一つ。

(2001年08月14日訪問)

今こそ行きたい日本の神社200選 (TJMOOK)

ムック – 2022/7/26
島田 裕巳 (監修)
本誌は22社、神宮、大社といった社格の観点に加え、地域ごとの特徴的な信仰なども鑑み、訪れるべき神社200社を厳選。その神社ならではの宝物や建築物といった見所を紹介するほか、祭神の歴史や由緒を写真とともに解説します。

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