開悟峯寺

やきものの寺。近代的な3階建てのビルだ。

(宮城県松島町松島陰ノ浜)

石巻市から富山を経て仙台方面に向かうと、必然的に日本三景のひとつ松島のエリアを通過する。松島は私の基準から言えばそれほど行ってみたい場所ではないのだが、気がついたら観光客向けの駐車場に車を入れていた。気が遠くなるようなカンカン照りの暑さと、旅の疲れが重なって判断力が低下していたとしか言いようがない。

この日は松島湾の花火大会で、瑞巌寺付近の駐車場には入れることができず、1 Km 以上離れた特設駐車場に車を置き、もうろうとする様な暑さの中、鉛のような重い足取りで瑞巌寺へと向かった。

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開悟峯寺はその途中にあった寺。「やきものの寺」という看板を出しており、陶器の販売なども手がけているようだ。

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この日は花火見物をかねた夏祭だったのだろう。信者達の手作りの露店が出ていた。

境内は、本堂、兼、信徒会館、のみ。

これといって紹介するようなものはないのだが、瑞巌寺や五大堂などをただ巡るだけでは何の発見もないだろうし、あえて何かを期待するなら、こうした周辺の寺ということになろう。

なお、帰ってきてから知ったのだがこの寺は『知られざる特殊特許の世界』という本で、護摩の灰を焼き物に混ぜるという特許を取得していることで紹介されている。

特許庁のHPで検索してみると確かに『特開平07-017756』で公開されており、要約の効果の項を見ると、「護摩木の焚焼残渣灰分等を当該焚焼後に単に廃棄することなく、陶土に混入分散攪拌して陶器として用いることにより護摩焚きに際して行われる僧侶の加持祈祷の修法法要がこめられた陶器とすることが出来、一種の護摩供焼として開運陶器として保持されて無病息災,家内安全,商売繁盛等の制約を信じ、精神的,心理的安心状態で日常生活を送ることが出来る。」とのことである。

(2001年08月15日訪問)

日本の伝統木造建築: その空間と構法

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光井 渉 (著)

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