続いて、瑞巌寺へ向かう。言わずとしれた東北屈指の名刹である。
総門は松島湾に面しており、その海岸通りに沿って門前の土産物屋街がよく発達している。
花火大会の開始までにはまだかなり時間があるのに、すでに若いカップルたちが集まりだしており、暇をもてあまして境内をそぞろ歩きしている。
総門は三間一戸薬医門。
総門を入ると一直線に参道が伸びている。
境内もカップルだらけで、ややムカムカモードになりつつ、参道は進まずに、写真右手のほうへと進む。
瑞巌寺は浅い谷に立地しており、その両側の崖には修行窟のようなものが多数穿たれている。
私としては贅を極めた本堂よりも、このあたりの何だかよくわからない怪しい穴のほうが好きなのだが、それにしても、年間何十万人の人々が眺めて通るであろうこの散策路に、あえて報告すべき物件はないだろう。
岩は泥岩質でトンネルのようになっている箇所もある。
きわめつけはこの場所で、二階建ての修行窟(?)に階段がついていたりする。
普段なら「ぜひ、入ってみたい」と、なるところだが、どういうわけかまったくそういう気が起こらない。
ガードはゆるく、その気になれば入れそうだが、ガードマンが飛んできて怒られるのがオチであろう。
境内の左側の斜面には山の上に鐘堂が見えた。疲れていたので登って確かめることはしなかった。
鐘堂の下には、
鎌倉時代に「北条時頼が法身性才と出会った場所」というような解説が書かれていたが、ふうん、という感じ。
行き場のない観光客がこんな場所にもふらふらしている。
ここまでは無料で見られる場所である。ここから先は有料になる。
せっかく来たのだから拝観することにする。拝観料は大人700円。
(2001年08月15日訪問)