旧日本陸軍、第二師団歩兵第四連隊の宿舎。
現在は榴岡(つつじがおか)公園の中に建っている。
第二師団の施設は戦後進駐軍に接収され、返還後は警察学校として使われた。榴岡公園はその跡を公園にしたもので、公園として整備したときに宿舎の位置は移動したという。
左の図は歩兵第四連帯の全景。
宿舎が建設された正確な時期は特定できないらしいが、明治7~9年の間だという。国内の擬洋風建築の全盛期であり、宮城県の洋風建築としては最古のもののひとつなのだそうだ。
内部は歴史民俗資料館になっていて見学できる。作りはたいへんしっかりしていて、当時としてはきわめてモダンな建物だったといえるだろう。
展示内容は民俗、民具、第四連隊関連の資料だが、せっかくだから戦争関連の資料をもっと展示してもよいのではないか。民俗、民具などは本来であれば(ここと別にある)仙台市立博物館に展示すべき内容だと思う。ところが仙台市立博物館とは伊達政宗博物館という風情で、どうも展示が偏りがち。伊達政宗だけが仙台の歴史ではなかろうに‥‥。
内部は一部、当時の部屋を再現してある。
説明によればひとつの建物に一個中隊約100人が訓練を受けていたという。(一個小隊の間違いか???)
当時の軍隊の生活を想像するにはとても分かりやすい展示だ。一部屋には五人が寝起きしていたようだ。
各部屋には机がしつらえてあり、ここで討議や自習などをしたのだろう。
(2001年09月23日訪問)