石井町に来ている。石井町の役場にある時計塔の写真でも撮ろうかな・・・と。
石井町役場の時計塔は見た目も新しく、ライオンズクラブが寄贈したことが明白な近代的な物件で、私が探している戦前の辻時計とはかけ離れた物件のように見える。
そんなものの写真を撮ってどうする?
そこらじゅうの役場や駅前などにあるじゃないか。
でも、もしかしたら戦前からあった時計塔の再建だったりしないかなという0.1%、いや0.000001%くらいのオブラートのような薄い期待を持ってやってきた。
でも違うな。どう考えても違う。
小学校の時計台まではまだわかるけど、こうなるとやっぱり写真を撮る必要があるのか悩んでしまう。いよいよ徳島県内の辻時計巡りもアガリのときを迎えているのかもしれない。
最終的に、写真を撮ったことには少しは意味があった。
石井町役場は2014年ごろ改築され、この時計塔もその工事に伴って撤去された。
時計塔は新庁舎にだいたい同じ形状で再建されたが、旧時計塔の材質がRC造の竿、青石の首だったのがステンレス製に変わった。いまとなってはこの写真が旧態を偲ぶものとなってしまったのだ。
(2008年04月06日訪問)