毘沙門天、妙福寺。棚尾地区の町の中心となる寺だ。
山門は高麗門。
高麗門を過ぎると参道のように見える通路があり、その先に一間一戸の鐘楼門。
一間一戸と言っても一間の内側に控柱のようなものがあり、耐震性という意味では西尾で見かけたような危なっかしい一間一戸よりしっかりして見える。もっともあんなにつっかい棒ばかりしていたのは西尾市を中心とした地域だけだったかもしれない。
なお、この楼門の前の参道のような部分はもう境内の中で、境内の中を塀で区切ってなぜか道のようにしてあるのだった。
境内はかなり建物が多い。
本堂、その右側に玄関、庫裏、東司。
広く整地された境内は、かつては市が立ったのではないかという想像もできる。
玄関の前あたりには2×1間の水盤舎。2間のうち1間が井戸になっていて、残りの1間に水盤が置かれている。碧南市ではこのタイプの水盤舎をいくつか見かけた。この地の特徴と言っていいだろう。
本堂の左側の堂は毘沙門堂。
内部には色鮮やかな提灯がたくさん下がっていて、にぎにぎしい色彩にあふれていた。
毘沙門堂の前には無数の鎮守堂。
左側から、千手観音、交通安全観音、地蔵堂、稲荷社、春日社、不動堂、森下不動尊。
神様のデパートといった感じ。
弘法堂。
横にはおびんずる様、身代わり地蔵堂が付いている。
身代わり地蔵はこの地方では珍しい化粧地蔵だった。
化粧地蔵は2体あった。
薬師堂。
堂の横には煮炊きをする釜殿が付いている。
薬師堂の前にはネコ科の狛犬がいた。狛犬ではなくて狛猫か…。
商店街の中の寺なので、境内には車が駐車してあったりして、落ち着いた風情は望めないのだが、小さな発見がたくさんある楽しい寺だった。
(2001年11月24日訪問)