法海寺。
法海寺そのものは無住の寺のようで、その周辺を3ヶ寺の塔頭寺院が取り巻いている。おそらく塔頭寺院が寺域を管理しているのだろう。
山門は八脚門の仁王門。
左側は吉祥院だ。
内部の仁王は彫りの深いムチムチした感じの像だった。
山門を過ぎると、左右に4本のクスノキの巨木があり、昼間だというのに薄暗い感じだ。
参道の右側には水盤舎がある。
この先、参道の右側には堂宇が連なっているが、これらの堂宇はすべて法海寺の伽藍として紹介しようと思う。
境内は道路も兼ねていて、24時間自由に通り抜けできる。
近くには小学校があるので、学校帰りの子供たちの遊び場にもなっているかも知れない。
どこまでが寺域でどこからが道路なのかという境界のはっきりしないタイプの寺で、私はこういう寺が一番好きなのである。もし近くに住んでいたら、ことあるごとに自転車で中を通り抜けることだろう。
本堂は薬師堂。
新しい建物でまだ建って数年というところか。
参道右側の堂を見ていこう。
山門側から水盤舎、鐘堂、愛染堂と続く。
愛染堂の屋根には煙出しのようなものが付いているので、内部で護摩を焚くのかもしれない。
愛染堂の後ろには庚申堂。
庚申堂の隣には十王堂(写真中央)、その先には地蔵堂(写真の中央奥)がある。
十王堂の内部。
先ほど見た大野の十王堂と似た印象だ。
地蔵菩薩を中心にして配置されている。
地獄行き判定装置は、人頭杖と業の秤。浄玻璃鏡は見当たらなかった。
それにしても、この旅ではずいぶん人頭杖を見た気がする。
知多半島は知多八十八ヶ所に代表される大師信仰の盛んなイメージがあるが、実は十王信仰もかなり濃厚な地域と言っていいのではないだろうか。
地蔵堂の先には荼枳尼天社があって、境内はいつのまにか道路になっていた。
(2002年02月10日訪問)