上市の庚申堂

ミニ八十八ヶ所霊場の七十番。棚田の中に建つ。

(広島県福山市山野町山野)

写真

上市地区の棚田の中に、ポツンとお堂があった。

通常であれば、あえて立ち寄るような堂ではないのだが、この地方における茶堂と、茶堂ではない辻堂の違いを確認するために立ち寄ることにしたのだ。

写真を見てもすぐわかるように、吹き放ちでない、屋根が宝形でない、という点で外見的にも茶堂とは言えないものだ。

写真

内部は青面金剛の石仏が祀られていた。ゴザが置かれているので、いまでも庚申講などが行われるのかも知れない。

なお、山野地区にはミニ八十八ヶ所巡りがあり、この堂はミニ八十八ヶ所霊場の七十番、本山寺に割り当てられている。ミニ霊場の設置により、村の外部からの来訪者もあるだろうが、最盛期であっても茶堂の接待が定常的に可能なほどの参拝者があったとは考えにくい。

(2002年08月26日訪問)

オオカミは大神 弐 狼像をめぐる旅

単行本 – 2021/6/14
青柳健二 (著)
ニホンオオカミに対する関心が高まる昨今、日本全国に残る狼像を追ったフォト・ルポルタージュ。好評を得た『オオカミは大神 狼像を巡る旅』の第2弾。

amazon.co.jp

登場する石造の場所が地図や住所で具体的に書かれているので、オオカミ像巡りにはとてもオススメです。