正法寺は古い市街地にあって周囲を住宅に囲まれている。境内は車道に接しておらず、家と家のあいだの路地を入った先にある。三原市の西の寺町の寺は、こんなたたずまいの寺が多い。
写真は正法寺門前の道。寺を探して走りながら、ついつい駐車場の心配をしてしまう。
それほど狭い市街だから、かつての商店街もいまは店じまいしている店が多い。正法寺の門前にはいい感じのタバコ屋があった。
三原はかつて三菱造船や東洋紡があって多くの女工さんがいてにぎやかな街だったというが、いまはしもた屋に当時の面影を見るばかりである。
正法寺への入口。右側の敷地が駐車場になっている。ここに人家があった時代を想像すると、正法寺はすごく細い路地の奥にある感じであったろう。
山門の前も、参道というよりは、生活感の漂う裏路地という風情。
山門は四脚門。
山門の前にはいろいろな石仏が詰め込まれた小祠。
山門からはすこし左にオフセットしたところに本堂がある。正法寺の宗派は真言宗ということだが、かなり禅宗っぽい本堂だ。
本堂の左側に、小さな寺なら本堂になるくらいの規模の薬師堂。
本堂の右側には玄関、そのさらに右に庫裏。
宝蔵庫。案内板によると、国重文の般若経六百巻が納められているようだ。
境内には他に鎮守社。
正直なところ、この正法寺は寺そのものよりも、周囲の路地のほうが印象に強く残っている。
これは山門から参道方向をみた風景。
山門の横の路地。
これで三原市の寺巡りは終了。
あとで地図をよく見直してみると、1~2ヶ寺は見落としてしまっているようだがしかたがない。私は見落とした寺を見るために、同じ場所を訪問するというのは、よほどのことがなければしない。
日本は広くて、行ったことのない場所ばかりなのだ。
(2002年08月27日訪問)