次の目的地に向かう途中、ドライブマップを見ていたら、重文民家の記載があったので思いつきで立ち寄ることにした。私にとって、重文民家はどうしても見たいという対象ではないのだが、午前中に見学した松阪邸が思いのほかよかったので寄ってみようという気になったのだった。
訪れてみるとそこは、重文民家単独のスポットではなく、歴史的町並みだった。
町並みは、街道に沿った商家町で、坂にそって約300mほど続いている。
観光客はゼロだったが、充分に観光で散策できるレベルだと思う。
坂道なので、登りでは建物の軒が続き、下りでは屋根が俯瞰できる。いわゆる石州瓦という赤瓦だ。中国地方らしい町並みと言えるかもしれない。
左の土蔵造りの家が、重文の木原家住宅である。
民芸品を売る土産物屋や、古民家を改造した喫茶店などはない。
こういうあるがままに時を経てきた町を見るととても心が安らぐ。この後の行程にあまり余裕がなかったので、車でひとまわりしただけだったが、もし今度ここを訪れることがあったらゆっくり歩いて見てみたいものだ。
(2002年08月28日訪問)