宮島町の町並み

狭い路地や石段の町並み。夕暮れには鹿が町の中を闊歩する。

(広島県廿日市市宮島町)

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時刻は5時をまわっていた。どうやら今日はもうこれ以上の観光は無理そうだ。時間があれば大聖院の山上伽藍を見たいところだが、もうロープウェーも終わっている。それに、建設中だった大聖院の戒壇巡りを見るために数年後くらいにまた宮島を訪れることになるだろう。

そのとき他のことに時間をとられないように、宮島の町並みを見ておくことにしようと思う。

厳島神社あたりを起点に、市街地を散策しながらフェリー乗り場に戻ることにする。

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最初に目指したのは光明院というお寺だ。高台にあるのだが、いったん五重塔のある境内に取り付き、そこから尾根伝いに登っていくのがよさそうだった。

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光明院付近の路地。

寺については別に紹介するので、町並みについてだけ先に紹介しようと思う。

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光明院から少し北に行ったところにあった延命地蔵尊。

このように宮島の山体は大きな岩で出来ている。

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そのまま等高線に沿って進めば次の寺、宝寿院へ行けそうだったが、いい感じの路地があったので下ってみることにした。

もうかなり足腰にきているので、些細な登り下りもきついのだが、この路地は歩いてみたいと思わせる風情があった。

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空家かと思われる古ぼけた家の軒をくぐるように石段が続く。

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かつては宿屋だったのではないか。

次に来るときにはもう残っていないかも知れない。

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石段を下りたところにあった井戸。

「誓真」という僧が掘ったといわれる十箇所の井戸の一つという。

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建物自体が古いというのではないが、狭い空が古い町を感じさせる町並み。

自動車が必要のない島なので自転車が目立つ。

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街の中を鹿がぶらぶらしている。

植木鉢などを置いておいたら鹿に食べられてしまうだろう。

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野良猫のように、野良鹿が歩いている。

不思議な風景だ。

(2002年08月29日訪問)