次の飼育所を求めて妙義山麓の集落の中を進む。普段見たことがないアングルから見上げる妙義山は、距離も近いこともあってかなりの迫力がある。写真では伝わりにくいのが残念だ。
これは妙義山を構成する岳のひとつ、たぶん白雲山。
木戸集落あたりから見た金洞山。
金鶏山。まるでSFかファンタジー映画に出てくるような不思議な風景だ。
パラグライダーが飛んでいた。
この付近でひとつ飼育所を探したのだが、会社になってしまっていた。建物の骨格は再利用だったかもしれないが外観からは飼育所らしさは感じられなかった。
山腹を回りながら進んでいくと、偶然大きな飼育所を発見。
飼育所巡りのために準備した地図のマーキングに漏れていた飼育所だった。
側面の高窓の様子からブロック電床育の飼育所だとわかる。建物の構造は重量鉄骨。
大型で、内部は2列になっているタイプだ。窓は5つあるから5室×4列で、20室があるはずだ。
重量鉄骨とスレート葺きで建物は遠目にはしっかりして見えるが、宿直室のあたりを見るとけっこう年期が入っているのがわかる。
水道やトイレが外にあることとから、設計は古い。建てられたのは昭和40年よりも遡るのではないだろうか。
地下の貯桑場の入口は広々としていて、桑の搬入はやりやすかっただろう。
いくつも階段がある複雑な作りがおもしろい。
内部は想像通り、ブロック電床育2列タイプ。倉庫として使われていたようだ。
室を撤去すればもっと広々と使えるのだろうが、飼育所は共同の財産になっていることが多く、勝手には壊せないのかもしれない。
宿直室と挫桑場のあいだに、貯桑室へ降りる階段があった。
一般的な飼育所では、挫桑場の床板を上げると階段が現われる場合が多いが、開け閉めが面倒なだけでなく、開いたときに人が落る危険がある。
このように独立した階段室があればそういった心配がない。大きな飼育所だからできる贅沢な設計かも知れないが。
飼育室側からみた様子。
配蚕口も2列ある。
近くでキジの雄がケンカしているのを見かけた。
この日は何度もキジを見た。繁殖期で活発に活動するので目に付きやすいのだろう。
(2008年05月03日訪問)