松井田町市街、旧中山道から碓氷製糸に向かう途中にある踏切に立ち寄った。
名前の「製糸踏切」は、まさに碓氷製糸の名前から来たものなのだろう。
この踏切の北詰に排水溝があり、そのフタがラックレールでできている。
かつて信越線が碓氷峠の急勾配を上るために機関車の下に歯車をつけ、レールとかみ合わせて登る方法をとった。その歯車を受けるレールをラックレールという。
そのレールをたくさんならべて踏切りの水切り板などに廃物利用したものだ。群馬県内では他でもラックレールを使った踏切を見ることができる。
碓氷峠のラックレールは3枚をわずかにずらして敷設したもので、その方式は「アプト式」という。
レールはすり減っており、しかも歯車が噛み合う箇所は鉄がめくれている。列車の重量のすごさを物語っている。
(2013年03月15日訪問)